2017年5月26日金曜日

【5月23日(火)】 気分は上々。~FEEL SO NICE [車の旅25日目]

きのう教えてもらった、島根県の観光スポットへ出かけてみよう。


雲南市の山の中。かつて「たたら製鉄」というのが盛んに行われていた場所らしい。


僕は知らなかったが、それを題材にした映画が公開されたばかりのようだ。
踊る男性大所帯ユニットのメンバーが出演しているから、有名なのかな。


無人の資料コーナーに入ってから、遊歩道、というか小高い丘の畑の合間を下りていく。


小さな集落だ。


「どちらからいらしたの」。おんちゃんに話しかけられたので言葉を交わしていると、その人が資料館長さんだった。
案内していただけることに。事前情報も何もないので、ありがたい。

平日で朝一番ということもあってか、他にお客さんはいなかった。今日のスタッフも館長さんだけのようだ。
しかし休日ともなると、国内外から多くの人が訪れるらしい。


高殿(たかどの)、と呼ばれる作業場。全国で唯一現存しているそうで、国の重要有形民俗文化財である。

長さが奥行きが何間つまり何メートルで和暦何年西暦何年つまり何百年前に何ができてこれが何であれが何で、
と淀みなく間断なく説明をしてくれる館長さん。プロだなあ。


炉には、窓からの光が射し込んでいた。箒で粉じんを巻きあげてくれ、ちょっと幻想的な感じになる。
開館時間直後くらいだと、もっとよく見られるそうだ。


炉をつくり、三日三晩の作業をし、炉を壊す。それが繰り返されていたという。


砂鉄置き場。やや傾斜しているのは、僅かに残る水分を除けるためだったといわれているらしい。
説明を聞くのに夢中で、内部の写真はこれくらい。



すぐ近くを流れる川。長きにわたり鉄分が流れ出した影響で、石が赤くなっている。


砂鉄を採取するのに、山を切り崩し水路に流す、という方法が取られていたそうだ。
農民との諍いが起こったため、農閑期にのみ行われたらしい。


説明を受ける途中から、松江市の方が四名、一緒になった。
館長さんの詳細で丁寧な説明に、みんなで感心しながら聴き入る。


ご自身がこの集落の出身なので、子どもの頃は高殿が良い遊び場だったとか、
村下(むらげ)と呼ばれた技師長の想い出とか、リアルな実話を話してくれるのが、非常におもしろい。
こういう方がガイドしてくれると、最高である。


映画にもこの場所やこんなシーンが出てくる、と聞いているうち、観たくなってきてしまった。
すると、一緒だった松江市の方が何と、余っているという前売り券をくださった。せっかくの御縁なのでと。

えー良いんですかありがとうございます、とお礼を告げる。
旅のあいだに映画観賞イベントが発生するとは思わなかった。これは嬉しい、ぜったい観に行く。


菅谷(すがや)たたら、実に愉しいところであった。
本当はもっと細部まで説明したいけど、キリが無いし文章が長くなるので控えておく。
是非おすすめしたいし、自分もまた訪れたい、良い場所だ。


これだけでも島根は満足した感があるけど、もう一つ、昨日のお兄さんが教えてくれたところへ。


路肩決壊のため、県道が通行止め。よくあることだ。
しばらく戻ったら、このさき通行止めの看板が立ってた。ちゃんと見とこうね。


飯南市。ある道の駅で、薬草サイダーというのを見つける。
飲みやすいお薬という感じ。身体には良さそうだ。


そこに隣接しているのが、大しめなわ創作館。
出雲大社の大きな注連縄は、このあたりの地域でつくられているのだそうである。

専用の田んぼに田植えをするところから、丹念な手づくりによって完成していく過程をパネルで観賞。
なんともスケールの大きい、大変な仕事だ。館内は撮影禁止だったので、ここも訪れていただければ。


ヒツジちゃん。運転中に寝ちゃうと困るから、数えないでおこう。


結局、メジャーなところにも来てみる。出雲大社。


長い参道を歩き、


拝殿から、周囲をぐるりと見てみる。


ウサギちゃん。


本殿の裏手から、手を合わせていた。因幡の白ウサギ伝説で、
主祭神である大国主命(おおくにぬしのみこと)に救われて以来、感謝を忘れていないというわけだ。


神楽殿にある大しめ縄が、飯南市でつくられたもの。これはでかい、すごい。稚拙な感想だ。


境内では、いたるところにウサギの像が見られる。かわいい。


大社や日本神話についての説明なんかはほとんど無かったが、まあ手前で調べなさいということだ。
英文の説明くらいあっても良いのではと思ったけど、まあ手前で調べなさいということだ。
観光じゃなくて、参拝するところだからな。


近くに、日本の渚・百選。山とか滝とか道とか水とか、いまや何でも百選が存在する。


道の駅に、しまねっこ。やだーかわいいー。


思わず買ってしまった。これは仕方ない。


この辺の名産らしい、いちじく。を使用したカレー。
確かに、いちじくの入ったカレーだった。


ちょっと走っていると、湯迫(ゆざこ)温泉というのが。寂れた感が良さげ。


「どちらのナンバーの車ですか」。脱衣していると、気さくそうな地元のおんちゃんに話しかけられた。
福井だと応えると、マイナーな大野市の存在も知っていた。
知り合いに大野出身の方がおり、奥さまも福井県の出身らしい。色々とお話しをする。

いくつかの一期一会が重なった、おもしろい日だったな。


[大体の走行ルート] ※大雑把に示しているため、実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:200km/Total:6,274km】



2 件のコメント:

  1. わー!そのたたら侍は私とお母さんがまさに公開初日に観に行ったよ!笑
    たたら製鉄所に行ったのかぁー私も見てみたいなぁ。映画はたたらの過程とか思ってたより少なかったけど、日本の伝統とか侍精神みたいの描いてるから是非見てみてー(*^^*)

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    1. さすが、行動が早い。きょう僕も観てきたよ。たたらの作業場は忠実に再現されてて、良かったねー。ストーリーはちょっと残念な部分もあったけど(笑、おもしろかった (*^o^)

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